2017年4月1日土曜日

Al Di Meola流、フルピッキングによる速弾きの練習フレーズを紹介します!

Al Di Meola流、フルピッキングによる速弾きの練習フレーズを紹介します!

Al Di Meolaは速いフレーズにおいてもハンマリングやプリングなどの左手のテクニックに頼らず、すべての音をピッキングしてひとつひとつの音をしっかりと出していきます。
これがAl Di Meolaのエネルギッシュな音を生み出しているわけですね。

また、あまり速弾きをやらないスタイルのギタリストでもある程度、速弾きの練習を積んでおくことをお勧めします。
指の運動能力の上限を上げることで普段のプレイにさらに正確性や余裕をもたらすことができるからです。
例えば200km/hまで出せるエンジンで80km/h出すのと100km/hしか出せないエンジンで80km/h出すのとでは走りの質がまるで違ってきます。
指というエンジンの質を上げるための練習としても取り組んでもらえればと思います!



Al Di Meolaはメジャースケールの3番目のポジションを多用します。
1、2弦のインポジションが人差し指、中指、小指の組み合わせでできるので指が動きよいのです。
5f人差し指、6f中指、8f小指、6f中指の4音でひとまとまりのフレーズです。
これを8分音符とその倍の16分音符で弾くのを交互に繰り返します。
メトロノームに正確に合わせながらだんだんテンポを上げていきましょう
この8分と16分の瞬時の入れ替えもこの練習の重要な点です。
テンポの変わり目でリズムや音が乱れないよう意識してください。

このフレーズでは8fを押さえている間も5,6fの人差し指と中指を押さえたままにしがちですが、他の指に移った際にそれまで使っていた指は指板から離しましょう。
予め押弦しているのではなく、ピッキングと同時に弦を押さえるようにします。

そうする理由は2点あります。
1つ目は音質の観点からです。
ピンキングと同時に押さえることで音にさらにエネルギーを付加することができ、音の粒立ちが良くなります。
指を残したままで弾いた音はペラっとした印象になります。

2つ目は指の動きのメカニカル面からです。
使い終わった指をすぐにスタンバイ状態に戻し、次の動きに備えておくことが滑らかな運指において重要です。
力が入っている指を動かすには一度力を抜かなければなりません。
その力が強ければ強いほどオフにするのに時間がかかります。
押弦していない指の力を抜いて柔軟な状態に保っておくことで指の俊敏さを向上させることができます。

また、以上の点は速弾き以外のシングルノートやコード弾きにおいても、演奏の質を向上させる重要なポイントです。

確実にできるテンポから初めて少しづつスピードを上げていきましょう。
ぜひメトロノームに合わせて練習してください。
慣れてきたら2弦上で行ったり、他のポジションでもやってみましょう。
ぜひこのエクササイズを通してフィンがリング力を向上させてもらえればと思います!

エコノミーピッキングの練習に最適なAl Di Meolaの楽曲、"Perpetual Emotion"のイントロフレーズを紹介します。

エコノミーピッキングを修得する上でぜひ通っておきたいギタリストがAl Di Meolaです。
ピッキングにおける彼の基本理念は1つ1つの音をしっかりとピッキングして音を出していくことです。
早弾きにおいても失われないそのピックコントロールに学ぶ点は多いと思います。

Al Di Meolaはハンマリングやスウィープなどのテクニックは基本的には使わず、フルピッキングで演奏しています。


このフルピッキングスタイルにより細部にまでエネルギーが込もった音が出せるのです。
複雑な弦跳びフレーズにおいても弦を的確に獲らえることを可能にしてくれるエコノミーピッキングはそのスタイル、理念の中において不可欠なものです。

このスタイルのメリットは特にアコースティックギターを弾く上で顕著になってきます。
アコースティックギターはピックから弦に動力をしっかり伝えていかないといい音で鳴ってくれないからです。
もちろんエレクトリックギタリストの方もこのコンセプト、テクニックを手に入れることでさらに演奏の説得力が増すはずです。

今回はエコノミーピッキングの練習フレーズとしてAl Di Meolaの楽曲、"Perpetual Emotion"のイントロフレーズを紹介します。
ぜひチャレンジしてみてください!



このフレーズは1弦から5弦に渡るアルペジオでできています。
2弦8fと4弦7fを押さえたままで弾きます。
ピッキングのダウン、アップはタブ譜の表記に従ってください。
次に弾く弦の方向に向かってピッキングしていきます。

このフレーズは特に連続したアップピッキングの練習になります。
スウィープのように撫でて弾くのではなく、弦を一本一本、しっかりと弾くのを意識しましょう。
各音の粒立ちを意識しながら練習してください。

ポイントは右手の基本ポジションを固定して弾くことです。
5、6弦のブリッジ付近に位置取り、高音弦を弾く際もそのポジションを変えず手首の角度を変えることで対応します。
6弦に近いほど手首が弦と平行に近く、高音弦側にいくに手首が弦に対して斜めになっていきます。
こうすることで右手の位置感覚が強固になり狙った弦へのアクセスがより正確になります。

Al Di Meolaの映像を見ると右手に余分な動きがなく、しなやかなモーションで目的の弦に的確にアクセスしているのがわかります。
右手の位置は固定されていますが手首自体は固められておらずとても柔軟に保たれてます。

1つ1つの音にしっかりとエネルギーを乗せていくガッツのあるピッキングと正確に弦にアクセスするためのしなやかな手首。
剛と柔を合わせ持つのがAl Di Meolaのピッキングだと思います。

ぜひ以上の点を踏まえながら練習してみてください!